冬より真夏のほうが血液ドロドロする?

 毛細血管は私たちのからだの体温を調整する役目をになっています。温度を感じる皮膚の温度受容体は、暑さや寒さを感じると毛細血管をゆるめたり収縮させたりします。夏の暑い時期には皮膚の温度が上がり、受容体が暑さを感知して皮膚の表面に近い毛細血管を広げていきます。その結果、血液の流れがよくなって温かい血液が皮膚の表面を流れ、汗をかいて熱を外に逃がします。反対に気温が下がると、寒さを感知した受容体が毛細血管を収縮させ、熱が皮膚の外に逃げるのを防ぎます。これが基本的な体温調整のしくみです。

暑さによるドロドロより冷房でのドロドロが問題
 ところが、夏でも冷房の効いた室内でからだが冷やされると、寒さを感知した受容体が毛細血管を収縮させてしまいます。そして、酷暑の屋外と冷やしすぎの室内とを行ったり来たりするような生活をしていると、皮膚の温度を受容体は働きすぎて疲れてしまい、毛細血管の開閉システムがうまく機能しなくなります。これがいわゆる「冷房病」といわれる状態です。こうなってしまうと皮膚の毛細血管はいつも収縮して閉じた状態になり、暑くても熱を放出することができず、汗をかけなくなって温度が上がったままになります。そして、冷房して室内では血管がさらに収縮しようとして、全身の毛細血管の流れが悪くなり、からだの芯まで冷え切ってしまいます。これがクーラーによるドロドロ血液です。
 実はこれは、夏だけの現象ではなく、寒い時期の暖房の効いた室内も要注意です。住宅も密閉性がよくなったために、真冬は加湿器でも追いつかないほど乾燥しています。空気も悪くなり、いわゆる酸欠状態を招きます。そんな環境では、知らないうちに水分が足りない状態になり、血液も濃くなってドロドロします。

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