血液と血管の謎 9

心臓から出た血液は大動脈,動脈,細動脈を経て毛細血管に至り,毛細血管から細静脈,静脈,大静脈を通って再び心臓へと戻るわけですが、この動脈と静脈の境目となっている毛細血管でとても不思議なことが起こります。
毛細血管の太さは0.01ミリメートル以下。
血管の中膜の周りについていた筋肉もほとんどなくなり、内膜のいちばん内側にあった内皮細胞が血液に直接触れています。
こうして、血管の壁が薄くなったことにより、血液に含まれていた酸素や栄養素が血管の外側へにじみ出るようになります。
一方、血管に触れている細胞一つひとつから、それぞれ老廃物や二酸化炭素が血管の内側へ入り込み、血液中に混じりこみます。
このようにして、血液中の物質交換が行われるのです。
それにしても、私たちのからだにある細胞一つ一つに血管が伸びているというのは驚きです。これは、細胞が「アンジオジェニン」という物質を出して、酸素や栄養素がもらえるように血管を引き寄せ、新たに血管をつくっていくからです。
たとえば、脳の毛細血管の一部が詰まって脳細胞に酸素が送られなくなると、突如バイパス血管ができてそこから酸素が送られるようになります。
また、スポーツをして新たな筋肉がつくられると、そこに新しい血管が伸びたりする現象もこうして起こります。

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