血液と血管の謎 7

では実際、血管のなかをどうやって血液が流れるのでしょうか。
動脈の場合、中膜にある平滑筋という筋肉が、心臓の動きに合わせて収縮したり弛緩したりすることにより、血液を先へ先へと送り出します。静脈の場合は、心臓の上の部分にある静脈と、下の部分にある静脈では血液を送る仕組みが異なります。
心臓から上にある静脈では、重力の法則にしたがって血液は自然に上から下へと流れていきます。
心臓から下の部分にある静脈は、骨格筋という手足についている筋肉が収縮したり弛緩したりすることによって、血液を押し上げていきます。したがって、運動不足は静脈の流れを悪くします。
長時間立ったままでいると足がむくんでくるのは、静脈血がスムーズに流れずにうっ血してしまうためです。
血液によって酸素や栄養素が全身に届けられます。血液は50秒で体内を1周するのです。
ここでちょっと数字遊びです。人間の一生の間に、どれくらいの血液がからだの中を流れると思いますか。
激しい運動をした時は別ですが、安静時に心臓が1分間に拍動する数(心拍数)は、大体70~80回。一日で約10万回。人間の寿命を80歳とすると、約30億回も動いていることになります。
そして、心臓が1回ドクンと動いて送り出される血液の量は、約70ミリリットル。ということは、70ミリリットルx30億回=2100億ミリリットル。つまり、私たちの一生の間に心臓に送り出される血液の量は、なんと21万トンという膨大な量になるのです。

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