血液と血管の謎 3

宇宙から降り注ぐ強力な紫外線が、大気中の酸素からオゾン層をつくり、紫外線が直接大地へ届かない穏やかな地球をつくりました。
その環境に助けられて上陸したすべての生物の祖先は、もともと海の中で誕生したのです。
私たち人間も、卵子と精子が合体した受精卵という1個の細胞から成長していきます。
母親の胎内で羊水に浮かんでいる状態は、私たちの故郷が海の中であるということを物語っていると言えます。

そんな生命の不思議に思いをはせながら、人間の血管や血液の謎を探ってみましょう。
血管は全身を走る総延長9万キロの命綱です。
血流が4分止まれば脳は死にます。海に生まれた地球最初の生命体は、たった1個の細胞からなる単細胞生物で、海水から直接養分を受け取り、老廃物を海へ排出する単純な構造のからだを持っていたと思われます。
ところが細胞が集まり、それらの間で仕事の分業と形態の分化が進んで多細胞生物に進化すると、それぞれの細胞に養分を届け、また、老廃物を排出する管が必要になってきます。これが血管のルーツだと言われています。
私たちはあまり意識しませんが、血管は網の目状になって全身をめぐり、役割に応じて複雑に姿を変えながら、末端の細胞一つひとつの生命を支えています。

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