血液と血管の謎 2

生命は驚くべき進化を遂げ、海から川、さらに陸へと進出していきました。
しかし、一見、海から独立して生き始めたかのように見える陸上動物たちも、実は、そのからだの内部に懐かしいふるさとである「海」を持っています。それが血液です。
実際、海水に含まれるイオンの成分比は血液のそれに非常によく似ています。
遠い昔、自分たちを生かし、育ててくれた母なる海の環境を、そのまま体内に持ち込んでいるような感じなのです。
さらに興味深いことに、胎児は母の胎内で、「羊水」という液の中に浮かび、何十億年もの進化の過程をわずか10ヶ月のうちにたどって、誕生するように見えますが、その羊水の組成も、海水に非常によく似ているのです。
これは偶然でしょうか。居間から3~4億年前の陸上は暑く乾燥しており、食べ物が少ない場所でした。しかも陸上では海と異なり、動物は自分のからだを支えるため重力に逆らわなければなりません。
そこで陸上に上がった動物たちは、少しずつ骨を強化するとともに体内に持ち込んだ「海」を守るため、激しい気温の変化や乾燥に耐えられるからだをつくっていったのかもしれません。
宇宙から降り注ぐ強力な紫外線が、大気中の酸素からオゾン層をつくり、紫外線が直接大地へ届かない穏やかな地球をつくりました。

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